漏斗胸・胸郭変形疾患でお悩みなら松山の漏斗胸専門病院

受診するためのアプローチ

受診するためのアプローチ

受診するには

初診来院まで

漏斗胸の診察は要予約になります。
漏斗胸治療で社会医療法人笠置記念胸部外科 松山笠置記念心臓血管病院を受診するにはご来診日の調整が必須となります。
まずは、当ホームページにあるお問い合わせからご連絡いただくか、
お電話にてご連絡ください。
*漏斗胸について何かご質問ありましたら、あわせてお尋ねください。

お問い合わせは1~2日ほどで、メール返信させていただきます。
*返信が来ない場合は正常に送信ができていない可能性がありますので、お手数ですがお電話下さい。

初診の際には、以前に掛かっていた病院からの紹介状は必要ありません。
外来予約を行い、健康保険証のみご持参下さい。

初診日の検査

当院では初診日にまず検査を受けて頂き、その後診察と検査説明をします。当院で行うような検査を大学病院で行うと、大学病院に何度も通わなければならなかったり、期間も長期に亘ることがあります。

当院では全て同時に行いますので1日あれば充分です。経済面からも、時間の節約という面からも、便利なシステムにしています。受診なさる患者さんの事を考えてスケジュールを組んでいます。

検査内容


  • 胸部X線撮影
    胸の正面像と側面像を撮影します。胸の正面像では漏斗胸による心臓の圧排により心陰影の左方偏位、また脊椎側弯症を屡々認めます。側面像では漏斗胸の圧排により心陰影が後方に移動したり、更に心陰影と脊椎の間の間隙が無くなったり、脊椎と心陰影が重なり合ったりして見えます。

  • 心電図
    漏斗胸により心臓の圧排を来たし、漏斗胸により胸壁の変形も来す為、心電図変化が見られます。

  • 呼吸器機能検査
    漏斗胸による呼吸機能障害を診断します。また手術を行う場合には、術前検査として呼吸機能検査は必須ですので、来院時に必ず検査し、また手術前にも呼吸機能を検査します。全身麻酔を掛ける時に麻酔科医と充分相談して麻酔を掛けなければなりません。

  • CT
    漏斗胸による胸郭の変形を立体像にして表し、水平断では漏斗胸の形態、心臓及び肺への圧迫を見る事が出来ます。心臓の変形や、心臓や冠動脈に対する圧迫の程度を見る為に造影CTを行います。

漏斗胸に関する質問と診察について

幼少期に良く小児科に風邪で受診したかどうかについてお尋ねします。

「小さい頃風邪をひきやすかったか?」漏斗胸のために小児期に呼吸状態が悪かったということです。「姿勢について」漏斗胸による心臓の圧排が原因で心臓の圧排を少しでも軽くする為に、猫背にすることにより、胸郭の断面を斜めに使って楕円を利用することにより、心臓の圧迫を改善する方法を、漏斗胸の患者さんは自然と会得しています。「漏斗胸により前胸壁の陥凹に気付いたのは何歳頃か?」漏斗胸は先天性の心疾患で、生下時より漏斗胸を認める人もいますが、人によっては赤ちゃんの頃の丸さが取れて、成長して行くにつれて漏斗胸を認める方もします。場合によっては成人してから漏斗胸に気付かれる方も居ます。先天性疾患ではありますが、眼科領域による斜視と同様、医療機関で診断される前に生命保険に入っていれば、入院や手術の費用は支払われます。初診日前に生命保険に入っている事が大切です。詳しくは各保険会社の担当から約款についてよく説明を受けて下さい。「現在スポーツをしているか?」スポーツマンは筋肉や骨が硬くなるので、漏斗胸の手術をするのであれば、 1ヶ月くらいスポーツを止めて筋肉を休ませていただく必要があります。※スポーツについて漏斗胸の方は良く筋肉トレーニングをして漏斗胸を治そうとしますが、漏斗胸があるために、筋肉を引っ張る力の方向、ベクトルが異なりますので、充分大胸筋等の筋肉トレーニングを行っても、筋肉は付きません。それ以外のスポーツについても、筋肉が強くなると骨が硬くなります。漏斗胸の手術をなさる前には、スポーツを止めて、筋肉を休ませる必要があります。※漏斗胸の形態漏斗胸の程度はその深さで4段階に分類されます。これは私の恩師、和田 寿郎 博士が札幌医科大学に在任中、大学院生第一期生の先生と一緒に決めたものですが、GradeⅠは漏斗胸はあるものの心臓や肺への圧迫は少なく。手術の必要は無い、若しくは姿勢の矯正である程度矯正がつくもの、というものです。GradeⅣは胸骨の後面が脊椎の前面に当たり、心臓が完全に左胸腔内に偏位しています。GradeⅡ及びGradeⅢはその中間に当たりますが、比較的GradeⅠに近い陥凹が浅いものをGradeⅡに、陥凹が深いものをGradeⅢに分類します。この4段階のGrade分類が一般的に手術の適応を決めたり、手術時の注意として前もって作戦を立てるときに最も役立ちます。形態的に右胸が陥凹している方、対称性に陥凹している方、左胸が陥凹している方がいます。これらを揃えて、『右側漏斗胸GradeⅡ』のように表現します。この形態分類が最も実用的です。様々な漏斗胸に対する漏斗胸程度評価の為の指標がありますが、何と言ってもこの4段階分類を私は日常的に用いています。

検査結果

検査結果についてご説明します。

胸部X線撮影 この後、検査結果について説明します。胸部X線像の正面像を見ると、漏斗胸の人は殆どの人は脊椎側弯症を合併していることが分かります。これは前胸部の変形が肋骨を通し、異常な力を脊椎に伝える為に脊椎側弯症をきたすのだと考えられます。心臓の位置は正常よりも左側に動いていることが、殆どの漏斗胸患者さんで見られます。稀に心臓が動かず、前胸壁の陥凹の力をガッチリと受け止めて、背骨との間で心臓が潰れた状態となり、心胸郭比が大きくなっている方もいます。
側面像からは前胸部の変形で心臓が圧迫されているのが分かります。心臓が後方に移動することにより、心臓と胸椎との間隔が狭くなったり、全く無くなったり、場合によっては心臓の左方変異と併せて、心臓の影と脊椎が重なって見える事もあります。整形外科領域の先生が名付けたストレートバック症候群(Straghtback symdorome)と言って、胸椎の後弯が殆ど無い、場合によっては僅かに前彎している方もいます。先程もお話ししました漏斗胸GradeⅣにおいては、胸骨後面が背骨に接しているように見えるのも側面像ならではのものです。
心電図 ある一定の点から心臓の中の電気の流れのベクトルを見るものです。この為に漏斗胸の場合、心臓の圧排及び心臓の偏位がある為に、心電図が変化するのです。
心臓の位置がおかしくなるため、不完全右脚ブロックを呈したり、胸部に付けた一番右側の電極では、心房を心臓の刺激が走るときのP波という波の形が逆転して見える『陰性P波』やここまではいかないものの異常な二相性P波が見られることがあります。
また心臓が圧迫される上に洞結節も圧迫されて、洞性不整脈という不整脈を殆どの方で認められます。
呼吸器機能 漏斗胸と肺の状態は、切っても切れない関係があります。漏斗胸により胸郭の容積が小さくなるため、その方の身長、体重などから算出した%肺活量が低下し、拘束性呼吸機能障害を呈する方がいます。
また幼少時から風邪を繰り返し、気管支喘息となっている方は、1秒率が低下し、閉塞性動脈硬化症呼吸機能障害を呈することもあります。
腹部CT画像 漏斗胸の場合、腹部臓器の一番上にある肝臓が後ろに圧排されます。この為に胃袋も後下方向に圧排されます。
この為、、胃の消化が悪くなり、食べても太らず痩せている患者さんが多くいます。消化不良のため、便秘を伴っていたり、腸炎を起こしている方もいます。CT画像でお腹に貯まっているガスを確認して頂きます
胸部CT画像 一般の胸部CTで前胸壁の陥凹により心臓の様々な部位が圧排されている事が認められます。
殆どの場合、右室流出路が圧排されていて、右心室に負荷が掛かります。漏斗胸患者さんがしんどさを感じるのはこの為です。前胸部陥凹の形態及びその成り立ちにも寄りますが、心臓は左方に偏位したり、心臓と胸椎の間が殆ど無いという状況がしばしば認められます。右冠動脈若しくは左冠動脈前下行枝に胸壁が当たっていることも見られる所見です。右側漏斗胸の場合、右側の胸郭前後径の方が小さい方を良く認められます。
Nuss法の手術では、ある肋骨を支点としてバーを180度回転させることで、胸の陥凹を解除します。回転させて陥凹を解除したところを、画面上でお見せします。
胸部造影CT画像 右心室流出路圧排がしばしば見られる所見です。また冠動脈に胸骨や胸壁が当たっていたりして、心臓の位置がずれいていることも確認して頂きます。更に心臓の形態を3Dで表し、これを見て頂くことで、心臓の圧排が手に取るように理解出来ます。

漏斗胸外科治療の決定について

漏斗胸手術の適応

当院来院後の検査結果を説明してから、今後の治療方針について述べます。
この時陥凹している胸骨をどうすれば挙げることが出来るかについても、Nuss法の原理を実際にCT上で「この様にして挙げます。」とご説明します。手術を行うかどうかの決定については、患者さん自身が行うものです。セカンドオピニオンを求めて他の医療機関に相談に行く方もいらっしゃれば、当院にセカンドオピニオンを求めて来院される方もいらしゃいます。
先程述べた陥凹の程度の軽いGradeⅠの場合、運動療法と姿勢矯正帯などで対応する事が殆どです。当初Dr.Nussの原法を参考にしながら行っていた手術では、1本バーで陥凹部を挙上していました。
しかし現在、社会医療法人笠置記念胸部外科 松山笠置記念心臓血管病院では、最低2本のバーを用いて手術に臨みます。これにより1本のバーであれば線での陥凹挙上ですが、2本のバーであれば、面での陥凹挙上となる為、より確実な陥凹解除が期待でき、また1本のバーに比べ、2本バーであれば術後の疼痛も力が分散される為、軽減されます。陥凹の形態が胸の上下に長く陥凹している場合は、バーを3本使用する場合もあります。3本のバーを挿入する場合でも皮膚切開創は1ヶ所ですので、手術創が増えるということはありません。

社会医療法人笠置記念胸部外科 松山笠置記念心臓血管病院における手術では、基本的にバーを2本入れて、確実に内臓への圧迫を解除し、漏斗胸を確実に治すようにしています。
胸が縦に長く陥没している人の場合には、バーを3本入れることも稀にあります。(100人に1人の割合になります。)

手術のスケジュールについて

これら手術に関する情報を細かく述べた後、更に細かく『術前投薬について』や『次回手術の時は、何時頃に来院すれば良いか』などについても、ご説明します。また手術をしよう!と決めた方は、この時点で血液型検査もさせて頂きます。
輸血は基本的にすることはありません。しかしながら前もって血液型が分かっていれば、Rh(-)型の場合、手術日に血液センターに要望して、Rh(-)型の血液を保管しておけるからです。
初回来院時に手術のスケジュールを細かく決めなくても、ご自宅に帰ってから手術のスケジュールをメールで決める方もいます。全ての方がケースバイケースで異なりますので、それぞれに併せて手術のスケジュールを決定します。
実際にNuss法一期的手術の場合、手術の為に松山滞在一週間、その後3日間~1週間自宅安静して、その後に仕事復帰するというスケジュールが一般的ですので、職場とも良く相談して決定して頂ければ良いかと思います。手術までにある程度2~3ヶ月以上ある場合は、初診時には術前検査は行わず、手術直前に外来受診して頂き、その日に術前検査をします。

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