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2016年の私の重大ニュースのトップは、何と言っても私が本邦で最も数多く行っている漏斗胸手術手技についての発表を、新しい漏斗胸手術手技としてNuss法を立ち上げたDr. Nussの病院(Children’s Hospital of The King’s Daughters)がある米国バージニア州ノーフォーク市で行われた、第17回国際胸壁疾患手術手技研究会で発表したことです。私は2演題発表しました(演題名:①REDO SURGERY BY SUBMUSCUSCULAR MIRPE FOR THE RE-DEPRESSION AFTER THE SURGICAL TREATMENT OF PECTUS EXCAVATUM/②724 cases with the submuscular NUSS procedure -Safety・Secure-)。
それぞれ世界各国から集まった外科医は、それぞれの国の英語で質問してきて、特に一番大変だったのがインド人と南部訛りのアメリカ人でした。私はDr. NussがNuss法を開始した直後の1987年頃、米国ノースカロライナ州グリーンビル市のイーストカロライナ大学で働いていました。
久しぶりに米国東海岸の初夏の気候の中、街を歩きますと、日本では『禁煙』のマークはとても厳しいのですが、バージニア州は何と言ってもタバコ産地ですので、ホテルのレストランでも禁煙席は喫煙席の4分の1程度の狭いところに押し込められるような状況です。
学会ではDr.Nussと一緒に働いていたサウスカロライナ大学小児外科学教授のDr. Hebraが、Dr. Nussの時代に経験した心臓を穿孔した怖い合併症について発表していました。Dr.Hebraは2014年に香港で開かれた第15回国際胸壁疾患手技研究会でも同様の発表をしていました。Dr.Hebraが言いたいのは、『心臓穿孔は重篤な合併症であり、修復が困難である。この為Nuss法は習熟していないと非常に危険な術式なので、充分に胸腔鏡などに熟達した医師が施行すべき術式である。そうでないとNuss法によって心臓穿孔の合併症を引き起こした医師と患者さんはとても悲惨な目に合う。』ということです。
私はそれを尻目に、筋層下Nuss法を用いて行う我々の手術手技は、とても安全・確実な手術術式であると発表しました。
その日の夕方、エレベーターでDr. Hebraと乗り合わせたときは、お互いの主張が180度異なり、また多分Dr.Hebraは私が行っている筋層下Nuss法については、充分に理解出来ていないようなので、若干気まずい思いをしたものです。
取り敢えず無事に帰ってくることが出来たので良かったです。次回のイタリアでの開催に出席するのは救急当番日と重なり無理としても、次々回の開催国を楽しみにしているところです。

ポスターセッションの写真
ポスターセッションの写真
完全に肋骨に埋没したバーをノミで掘り出します
Dr. Nussを囲む私共夫婦
会場のあるNorfork市は軍艦のある町ですので、湾内観光船をバックに撮っています。
会場のあるNorfork市は軍艦のある町ですので、湾内観光船をバックに撮っています。